こんにちは!
ソフトウェア開発部の田中です。
今回は弊社で全社会議のライブ配信をしたことについて紹介したいと思います。
目的
現地参加が難しい地方の社員のためにリアルタイムで配信するため。
ライブ配信に使用した道具
- ビデオカメラ(Panasonic製 型番:HDCーHS350)
– ライブ配信機器(Cerevo製 LiveShell X)
– ルータ(Ecomott製 TSX-200)
- LANケーブル
- HDMIケーブル
使用したサービス
LiveShellって何??
今回のライブ配信で重要なアイテムである「LiveShell」。そもそもこの四角い機器は何をするためにあるんでしょうか?
撮影した映像をライブ配信するためのもの
ビデオカメラで撮影した映像データをライブ配信するための機能を持っています。ライブ配信をするためには、カメラからHDMI経由で取り込んだ映像を受信するRTSPサーバが必要です。一般的にはPCにライブ配信用のソフトウェア(「OBS」などのオープンソースソフトウェアがあります。)をインストールすることでRTMPサーバとすることが多いようです。今回は、LiveShellをRTSPサーバモードにしたため、PCとライブ配信用ソフトウェアが不要になりました。
RTSPサーバとして映像を受信し、動画配信サーバへ送信する
今回LiveShellが担う役割は以下になります。
RTSPサーバとして受信したビデオカメラ映像をインターネット経由で動画配信サーバへ送信する。
「動画配信サーバ」は、有料のものと無料のものがあり、有名なものだと「YouTube」が当てはまります。YouTubeを使うこともできるんですが、今回はアカウント発行に時間がかかることと配信先を制限しづらいということもあり、有料の配信サーバとして「Azure Media Service」を使いました。
配信サーバを担う「Azure Media Service」って何??
一言でいうと「動画配信のプラットフォームを提供するサービス」です。
動画配信サーバをゼロから構築するとなるとサーバスペック、ネットワーク帯域、等々かなり手間がかかります。
ですが、このサービスを使うとAzureポータル画面からクリックしていくだけで簡単に作れます。
どうやってやったの??
全体の構成図です。以下ポイント毎に説明します。
★ビデオカメラからLiveShellまで
ビデオカメラでスクリーンを撮影した映像をHDMI接続しているLiveShellが受信します。
★LiveShellからルータを介してインターネットへ
LiveShellからLAN接続しているルータ(TSX-200)を介してインターネットへ接続します。
★インターネットを通じてAzure Media Serviceへ
インターネットを通じて流れてくる映像データを動画配信サーバ(Azure Media Sevice)で受信します。
動画配信サーバは受信した映像データをWebサーバ(Azure App Sevice)を介してライブ視聴者(クライアント)のモバイル端末もしくはPCへ配信します。
★クライアント端末でライブ視聴
動画配信サーバ(Azure Media Service)は流れてくる映像を受信し、クライアント端末がAzure App Serviceビューアに対して要求をして、要求を受けたビューアはクライアント端末に対して映像を配信することでライブ視聴が実現します。
感想
実際に何度もリハーサルをしましたが本番当日で無事に問題なくライブ配信でき、地方の方々にもよりリアルタイムに映像を届けることができたので大変よかったです。
また、今回ライブ配信を実施するにあたり右も左もわからない状態だったのですが社内の先輩方に教えていただいたり、必要なアイテムを貸していただいたりと非常に助けてもらったことも成功の要因です。
また、LiveShellは非常に優れた機器だと改めて実感しました。必要な設定をしてしまえば電源を入れるだけで簡単にライブ配信ができてしまいます。
Azure Media ServiceもGUI画面での操作なので比較的簡単かと思います。
「YouTube」などを利用してライブ配信するのも良いですが他サービスを使うことで動画配信の仕組みや技術をより理解するきっかけとなったことが非常に良かったです。
みなさんもLiveShellとAzure Media Serviceを使ってライブ配信してみませんか?