引き続き、松永がお届けします。
昨日は、CESに来ましたー!と来場報告だけで終わってしまいしたが、今日の展示内容について書いてみたいと思います。
今回は、デンソー社の「CaaS/MaaS基盤技術」と共に、連携するアプリケーションとしてドライブレコーダーの動画ストリーミングを展示しています。デバイスにはエコモットのテレマティクス端末「HDL-900」を使っています。
4G通信搭載型ドラレコでライブストリーミングを実現しているデバイスはほぼなく、技術要素としては新しい組み合わせだと思っています。ということで、展示のタイトルとしては“Mobility Iot × Live Streaming” としました。
展示にあたり、やっぱりライブ感は必要だよね!ということで、本物のストリーミングをやることにしました。HDL-900を複数台用意し、実際に走っている車に取り付けたり、定点で駐車場を監視したりしようと。端末は日本で稼働させ、会期中はアメリカ側で映像を流しっぱなします。
と、決めるのは簡単でしたが、いざやろうとすると、なかなか考えることが多いのです。
裏ではこんな工夫
定点タイプは、商用電源を使って電源を入れっぱなしにすればOKなのですが、不安要素はいっぱい。何かの拍子にフリーズしたらどうしよう?屋外に置くんなら寒さ対策は?などなど。
これはちゃんと考えなきゃダメねということで、製作担当に相談すると「わかりましたー」と軽い返事をもらいました。
2週間後、出来上がってきたのものは・・・何とも立派なボックスでした。ロガーを入れるボックスに、HDL-900の画角の広いカメラにあわせた窓空け加工、冬の屋外設置のためにヒーター内臓、さらにはボックス内部の温度を監視するためのセンサーを搭載、なおかつ、FASTIOへデータ送信し、温度履歴照会と温度警報が出せるまでのものを製作してもらいました。
想像以上に素敵に仕上がりました。是非とも中までお見せしたいのですが・・・それは企業秘密ということにしておきます(笑
地理的な問題
もう一点、考慮すべきは日米間の通信遅延です。物理的に離れている以上、どうやっても通信の遅れが発生します。
HDL-900は、HLS方式で動画配信をしています。これまでは国内利用をターゲットとしてきたため、映像のリアルタイム性を向上を目的として、メディアセグメントファイルを小さめにしていましたが、AWSのus-west-1(米国西部/北カリフォルニア)上で受信すると、やはり映像が不安定になります。
ここは素直に、メディアセグメントファイルを長めに設定しました。非常に安定するようになりました。
おわりに
などなど、プログラム以外でも地道な工夫をたくさん凝らしています。技術話にしようと思いましたが、制作秘話になってしまいました(笑