こんにちは。
岩津です。
11月に入り寒い日が多くなりましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?
札幌は”みぞれ”混じりの雨が多くなり冬まであともうわずかで待ったなしという感じになってきました。
外の気温が低くなってくると、温度管理が非常に重要になってくる業界も多いようです。
エコモットではこの季節、”コンクリート養生温度管理”というちょっと聞き慣れないシステムがよく利用されます。
平たくいうと「コンクリートがきちんと固まる温度を適切に維持することを監視するシステム」ですね。ちょっと長いですが。
固まっていないコンクリートが凍ったりすると、コンクリートの固まる力が弱くなるので固まるまでの温度を管理することが重要なんですね。
↓興味がある方は詳しくはこちらを参照ください!
コンクリート養生温度管理システム 『おんどロイド』
このような温度管理を行う場合、一般的にはいわゆる「温度センサー」が利用され計測する必要のある部屋やモノに取り付けられることになります。
温度を測る場所が一箇所ならいいのですが、”複数箇所”あるいは”点ではなく面”で計測したいというニーズもあるようです。
何箇所も温度を計測するにはそれだけセンサーを取り付ければ、”力技”でやれないこともないのですが、温度ムラがあったり発熱場所が都度変化するようだと計測するのも難しくなってきます。
そこで今日は「一度に複数箇所の温度を計測する」ために”赤外線センサーを利用した温度計測”について検証した内容を一部ご紹介したいと思います。
■利用したもの
解説
FLIR社のAX8は小型の赤外線カメラで赤外線による温度計測が可能です。予めAX8上に計測したいポイントを指定しておくことで、温度の数値を外部の機器から取得できます。
またキーエンス社のタッチ型ぺーパレスレコーダTR-W500にはModbusによる外部機器からのデータ取得が可能で、ディスプレイに計測値を表示することができます。
今回はこれらを利用し以下のように構成で接続しました。
2つの機器がModbusに対応しているのでデータのつなぎ込みの設定さえすれば良く、比較的簡単に複数箇所の温度計測ができるのと、TR-W500にはチャート表示機能があるのでTR-W500単体でグラフ表示も可能になりました。
それぞれの箇所に温度センサーを取り付けることと比較すると、あとで計測箇所を変更したいなどの要望がでてきたときに計測位置の変更をカメラ側の設定を変更するだけでよく、センサー取付箇所の変更のためにセンサーを付けたり外したりする必要が無いのが利点と思いました。
このように温度を計測する方法にはいろいろな方法があるので、適材適所それぞれの用途に応じた機器を選定することが大事だったりします。
まとめ
赤外線カメラなどで撮影できる熱分布画像(サーモグラフィー)は見た目が面白いのでその面白さに目が行きがちですが、画素数分の温度センサーを持った温度計と捉えると普通の温度センサーができない計測が可能になるので、これらの特徴を新しいサービスの提案に活用していきたいですね。